自閉症スペクトラムと診断されて

2歳で境界知能ASDと診断された普通級に通う6年生男児を育てる母の子育て記録

感覚統合

自閉症スペクトラム児の療育をいろいろネットで調べると、感覚統合の話がちらほら書いてあったりします。



感覚統合とは?
複数の感覚を整理したりまとめたりする脳の機能のこと。


人間の感覚には、触覚、視覚、聴覚、味覚、嗅覚、固有受容覚(手足の状態・筋肉の伸び縮みや関節の動きを感じる感覚)、前庭覚(身体の動きや傾き、スピードを感じる感覚)
合計7つの感覚があります。



感覚をきちんと分類したり整理したりすること。
これを統合というのですが、統合がうまくいかないと、感覚の強弱を調整したり、感覚を受け入れる量を調節することがうまくできず、混乱してしまうという状態を引き起こしてしまいます。
また情緒面、対人面、言語面など日常生活のさまざまな場面で困ったことが起こることがあります。



感覚統合がうまくいかないと、どのようなことが起きてしまうか?


・触られることを極端に嫌がる
・ドライヤーや泣き声など特定の音が嫌いである
・自分で頭を叩く
・いつまでもジャンプする


・不注意、集中ができない
・順番が待てない、すぐに怒る
・気分の切り替えができない、こだわりがある


・言葉が出てこない
・話しかけても振り向かない
・自分が思っていることをうまく言えない
・助詞の間違い


・友達とうまく遊べない、みんなと同じ行動ができない
・ルールの理解ができない


・じっとしていられない
・跳び箱、縄跳びやボール投げなどが大きな運動が苦手
・ひも結びや箸の使い方など細かな運動が苦手



感覚統合を簡単に言うと

「脳に流れ込んでくる様々な感覚を交通整理する脳の働き」

(参照:育てにくい子にはわけがある 木村順著)




感覚統合は遊びや日々の活動を通してどこでもトレーニングすることができます。
トランポリンやバランスボール、ボールを投げ合いっこする、積み木を高く積み重ねていく、ブランコ遊びなど身近にあるおもちゃや遊具でも感覚統合を促進するような遊びにつながります。




わが家は、普段感覚統合をうまくいかせるような働きかけをそこまで熱心にしている訳ではないのですが、息子の気が向けば自宅でもトランポリンをしたり、ケンケンパをしたりすることもあります。
最近は(私の念願だった)スイミングを習わせることを検討中。スイミングのような全身運動は、感覚統合にもよく発達障害の子どもには特によいスポーツだそうです。



それと療育クラスではバランスボール、平均台、ケンケンパなど、感覚統合を取り入れた遊びをしてくれています。
トランポリンも家庭では買えないくらい高価で大きくて置けないような立派な物があって、療育クラスが終わってから使うこともできます。息子は毎週トランポリンを何度もやってから帰宅してますね。



上に挙げたものは、バランスボールだったり、トランポリン、水泳だったり、子どもが喜びそうな楽しいものばかりですよね。
自閉症スペクトラムの子どもには、感覚統合を意識した生活を送るように、周りも関わり方を考えることで子どもの成長を促してあげたいですね。