自閉症スペクトラムと診断されて

2歳で境界知能ASDと診断された普通級に通う6年生男児を育てる母の子育て記録

お泊り保育 年長

7月、息子が通う幼稚園のお泊り保育がありました。


午後から登園だったのですが、「幼稚園まだ?まだ?」と、しつこいくらい聞かれてびっくり。
相当楽しみにしていたようです。


カレーを作るので、一応ピーラーでじゃがいもの皮むきの練習を事前にしてみたけれど、全然出来ない。まぁ仕方ないか…
当日の朝に息子と一緒に確認しながら持ち物をリュックに入れる。で、励まして送り出す。



担任の先生には事前におねしょの相談をしていて、おむつを持たせようと思っていたのですが、本人が嫌がるので結局おむつは持たせませんでした。
心配していたおねしょもすることなく、キャンプファイヤーや早朝に散歩をしたり、ゲームをしたりで楽しいお泊り保育の思い出が出来たようです。


息子に「泣かなかった?」と聞いたら、「ぼくとCくんは寝るときちょっぴり泣いてた」と話してくれました。
何で泣いちゃったの?って聞くと、「ママがいなくて淋しかったから」と答えてくれた息子。



パパとママと離れてのお泊りは、はじめての経験ではないのですが、まだまだ幼くて5歳なんだもんなー。そりゃ泣いちゃうよなー。
本人なりにいつもと違う状況でも楽しく過ごすことが出来て成長したなと思いました。
一応、行く前にどういうスケジュールなのかは、見通しを持たせるために説明して送り出しましたけどね。
しつこく説明したら「もうママわかってるから!」と軽くキレられる。


翌日お迎えに行ったら、スライド上映があって子ども達の様子が見れたのですが、先生も保護者も子ども達の成長に涙、涙でした。


いろんな経験を積んで、たくましく成長してね。
よく頑張りました。
なんだかんだ自閉っ子、頑張ってます。
親の私が息子の実力を低く見積もってるだけで、やるときはやれる子に成長してるのかもしれないなぁ。
まぁ、私達両親から見た息子は基本内気なヘタレなのですが。
かわいくて、甘えっ子の時期ももう少ししたら終わっちゃうけれど、成長も嬉しいような、ちょっぴりさみしいような。



夏休みには幼稚園のお友達と2泊3日の子どもだけの夏合宿に参加する予定もあるので、この夏にいろんな経験をして楽しい夏を過ごして欲しいなぁと思っています。

何にもしてなかった6月

先月私は最低限の事以外何にもしてませんでした。
毎日の日課だった絵本すら全然息子に読み聞かせできませんでした。



毎日パートや習い事の送迎、家事などやることがいっぱいだったり、6月は幼稚園行事など出かける予定が多かった事もあって忙しかったですし、私の疲れが溜まってたんでしょうね。
流行りの感染症にかかってしまい、高熱が何日も出たり体調をものすごく崩してしまいました。



私がバス停までの送迎とお弁当が作れないくらい具合が悪くて、息子に理由を説明して息子は元気なのに幼稚園をお休みしてもらった日もありましたし、平日急に主人に仕事を休んでもらった日もありました。



一緒に遊んだりも全然出来なくて、休みの日は医師に言われたこともあって極力安静にしてました。



無理が利かない年齢なのに、無意識に無理してしまってるんでしょうね。
7月に入って多少ゆっくり過ごせているので、だいぶ体調が良くなりましたが、もう少し手を抜いたりしていろいろやるようにしないと、私の身が持たないのかもしれません。
うちは一人っ子だけどそれでもいろいろ大変なのに、何人もお子さんがいるお母さんは本当に凄いなーと思いますね。



夏休みは私の仕事の都合上、幼稚園の預かり保育に結構長い時間預ける予定なので、息子には悪いのですが仕事が休みの日も幼稚園に行ってもらって、完全に回復していない私の体を休めたいと思っています。
息子より私の方が今から夏休みが楽しみ(^^)

年長クラス 参観日

最近、幼稚園の参観日がありました。
参観の時間自体は1時間ちょっとなのですが、親も参加しないといけない場面が例年より多くて疲れる主人と私。



感想から言うと、今までの中で一番良い内容の参観日でした。
とっても良い時間が過ごせました。
息子にも比較的笑顔が多く見られましたし、他のお子さんと比べても遜色ない頑張りっぷり。
真剣に取り組めていました。練習も本人なりに集中して頑張れていたのでしょう。
毎年年長クラスは園庭でバルーンを披露してくれるのですが、とうとう息子の番になりました。
もうこんな事が出来る年になったのかと、こんなに成長したのかと感慨深いです。
息子がクラスのお友達と仲良く遊んでいる姿が見られて安心しました。



義母に参観日の動画を見せたら、主人が幼稚園の時にバルーンをやっていたのを思い出して、その時の事と重なって感動して涙していたそうです。
孫は無条件にかわいいんですねー。
近くに住んでいたら、参観日来てもらいたかったなぁ。



幼稚園の行事の度に思うんですけど、ここまでいろいろ出来てしまったり、お友達と関われてしまうと、IQが多少低くても普通学級だよなーと。



参観日の後は近くの公園で遊びたかったらしく、私に無理やり帰宅を促されて、かなりムッとしていましたが、すぐに気持ちが切り替えられてました。
そんなところにも成長を感じます。



幼稚園の行事もどんどん終わっていくなぁ。
息子くん、よく頑張りました。
お疲れ様でした!

絵が描けない その後(年長)

息子が年少の頃に書いた記事「絵が描けない」がいつも、よく読まれている記事の上位にあるのは何でだろうか?
「子どもが絵が描けない」とか「絵を描くのが好きじゃない」とか、そんな悩みを持つ親が多いのだろうか?



年長の息子は、相変わらず絵が得意ではありませんが…
嫌いではなくなりました。
それだけでも立派な進歩。
私はたいしたことをしてないので、やっぱり幼稚園のおかげです。



顔はスムーズに、そこそこいい感じに書けるようになりましたが、胴体部分は練習中。
私がたまに教えてます。
顔以外はまったく描けなくて、たとえば「りんご」描いてとか、「うさぎ」描いてみてとこちらから提案してみたりするのですが、まったく描けなくて、「やだ!」か「ママ描いて〜!」と言われる。
それと何かを模写するというか、見ながら書くのはまったくできません。
(息子のお友達は出来ているのを見たことがある。)



絵ではないのですが、ぬり絵がものすごーく雑。
もう少しいろんな色で塗ればいいのに、と私が言うと、「これでいいの!」と言われる。
家では絶対にやりませんが、幼稚園では雨の日にぬり絵だったり折り紙をやることが多いみたいです。



私も主人も絵が苦手なので、出来ないなりに一生懸命やれてればいいかなーと思ってます。



息子は絵よりも字を書くのが好きで、幼稚園に置いてあるお絵描き帳が描くところが無くなると持って帰って来るのですが、絵よりも字が多い…
何をかいても良いとはいえ、一応お絵描き帳なんだけどなぁ。



私のお友達(現役保育士)が言っていたのですが
「その時にしか描けない絵なんだよ。下手くそだと思わないで〜!愛おしいわよー!」と言ってたの。
そう言われれば、そうかもね(笑)

IQを気にしていたけど…

時々読ませていただいている、こよりさんのブログから

https://blog.goo.ne.jp/ocyapu-/e/ea86c841dc2b74aa289b05199c1e42f3



知能が 必ずしも 社会適応能力や 学力その他を 表すものではない、という事、
お子さんなら成長のなかで 変化もあるし 家庭その他でちょっとした手助けをしていけば予想以上の 伸びを示すこともある

(一部抜粋)
…………


何と重みのある文章なのだろう。



息子のIQは境界知能なので、平均くらいないと生きていくの辛いだろうなと勝手に思って、私だけが勝手に息子の将来を悲観して不安になっていた。
でも息子の発達とともに、将来への悲観はしなくても大丈夫そうだと思えるようになった。
(何度教えでもなかなか身につかない、覚えられない、出来ないことも多いのだけれど)



これから夏に受ける予定の発達検査の結果を知ることになるけれど、現実を突きつけらるのが怖い気持ちがどこかにある。
こよりさんのブログを読んで、私は何て浅はかなんだろう。息子の成長を信じてサポートするのが私の役割じゃないか。
他の大多数の定型のお子さんは勝手にいろいろ吸収してうまくやっていく部分が多いけれど、息子は大多数とは違うのだから、息子の発達に合わせた関わりを地道にしていけばいい話なのだと。



息子は自分に発達障害があるなんて思っていないし、他の友達と自分は同じだと思っている。(それはある意味正しくて、ある意味違うとは思う。)
幼稚園と習い事でスケジュールが埋まってしまっていて、日々の生活は忙しい。
でも幼稚園ではお友達と一緒に遊んだりしていて楽しそうだ。



2〜3歳の頃が子育てが一番大変で、発達も半年以上遅れていた。
息子の診断名にすごく塞ぎ込んでいたけれど、息子も幼稚園のおかげもあって、ものすごく成長した。幼稚園で行事に普通に参加できること。ひらがなの読み書きや、排泄、はさみ、偶然だけど1回だけ自力で逆上がりができたり、言葉の面など、今の息子の成長は診断を受けた時には考えられなかったし、想像も出来なかった。
ちょっとした手助けの積み重ねで、うちの息子も私の想像した以上の伸びを示しているとつくづく思う。

就学前に必要なこと

療育の先生が昨年度話していた話です。



就学前に身に着けておきたいこと

①身辺自立
排泄、着替え、食事、支度


②人間関係
挨拶、ありがとう、ごめんねなどの人との関わりのやり取り。


③指示理解
言われたことを実行する能力


④我慢すること
やりたくなくてもやらないといけないのが学校。
自分の思いとは違っても受け入れられる。


だそうです。

…………………


これうちの息子、全部出来てるなと思ったんです。
だから集団療育は終わりにしました。


身辺自立はあとはお箸が使えるようになれば完璧。
先生の指示や話がわかりにくいと理解できないときもありますが、大抵の指示理解はできて行動に移せるようになった。



④の我慢することは理不尽を受け入れることではなくて、たとえば給食当番がやりたかったのに、今日は出来なくてパニックになるとか、先生が質問を出してランダムに生徒を当てたら、自分が指されなかったから大泣きして暴れたり癇癪起こすみたいな事では、小学校ではただのワガママな人になってしまう。
授業も中断しちゃうかもしれないし、他のお子さんの学びの妨害になってしまうということだと解釈しています。


この①〜④は就学前までに身についていないと通常学級に入ったら親も子も苦労するかなーと思います。



上記プラス、わが家では先取りできるところは先取りしてあげています。
体操では跳び箱や鉄棒、マット運動。
スイミング。
塾ではひらがなやことわざ、算数、図形など。



息子に沢山習い事をさせて、私は一体何をやってるんだろう?と思うこともありますし、送迎や見学するのもものすごく疲れるのですが、本人がお友達と一緒にやりたがっているし、私も身に着けさせたくて習わせているので仕方ない。そんな生活もあとちょっと。
来年度はおそらく習い事を減らすと思いますし、あと数年したら自分だけで習い事に通えますからね。



療育の基本は家庭での関わりだとつくづく思います。
限られてた時間の中で、療育っぽいことをしつつも楽しく過ごしたいなと思っています。

障害児が普通級を選ぶということ

少し前に奥山佳恵さんのダウン症のお子さんが、普通学級を選択したことが話題になっていました。



他の障害があるお子さんの親がどのような進路を選択するのか多少気にはなります。
それに芸能人の方が世間に与える影響は良くも悪くも大きいとも思います。
否定的な意見と好意的な意見どちらも出ていて、もっと辛辣な意見が多いと予想していたのですが、世間は結構おおらかなのですね。
そのお子さんがどのくらい出来て、どのくらい出来ないのかわからないので、私がそれを踏まえて思うことは…




好きにしたらいいんじゃないの?
最終的に選ぶ権利は親にあるのですから。




ただ、もし息子のクラスにわかりやすく障害があるとわかるお子さんがいたら、えっ??本当に普通級で大丈夫なの?とは思う。(うちの子だって発達障害児なのは重々承知)




普通に学校の勉強や運動についていけて、定型のお友達とも同じレベルで遊んだりコミュニケーションを取っているダウン症のお子さんを、私は未だかつて見たことがありません。
ダウン症のお子さんは発達がゆっくりな子が多いとも聞く。
なので、ダウン症のお子さんを普通級に入れてしまって大丈夫?と心配にはなってしまうかな。




幼児期は多少おおらかな目で見てもらえると思うけど、小学校は勉強が絡んでくるので保護者の目線はシビアだと聞きます。
立ち歩いたりなどの他のお子さんの勉強を妨げる行為、学級崩壊の原因になる様なお子さんが自分の息子のクラスにいたら、勘弁してくれとは思うよね。
実際、どこの小学校にも明らかに発達障害があると参観日で見ればわかるお子さんがどの学年の普通学級にもいると先輩ママ達が話していました。
息子は自閉っ子だけど、普通に授業受けてついていってほしいわ。
そう出来るように息子も私も頑張ってきましたし、今まで療育通わせたり、セラピストさん雇ったりしてたんですから。




息子も種類は違いますが障害児。
息子が今はまだ問題も無く過ごせていて、定型発達のお子さんと出来ることが同レベルだとしても、障害児を普通級に入れるなんて!と思う人もいると思うし、口には出さなくても障害がある子が自分の子と同じクラスにいたら迷惑と言わないまでも好ましいと思っていない人だっていると思う。



うちの場合は、他の人が反対しているのにゴリ押しで普通級と言う訳ではない。
支援学校はそもそも対象外だし、支援学級ではおそらく内容が物足りない。確実に放置の対象。
医師、先生、臨床心理士、親とみんなが普通級でしょう。と意見が一致している。
親の私達にもう迷いは無いし、就学相談をするまでもない。
年少、年中組のこの2年間、普通学級に問題無く通える状態に持っていくために、就学に備えて地道に子どもの発達をサポートし促して、できる限りの事をしてきました。
(私が無理して今もしょっちゅう体調崩してるくらい)



そもそも近くに私立小学校が無いし、通える範囲の私立は難関有名私立ばかり。
息子に合いそうで入れそうなレベルの私立小学校は通える範囲には無いし、正直お金もそこまでかけられない。
消去法で考えると公立の普通学級になるというだけ。
担任の先生や主治医に勧められれば通級を利用するかもしれません。




奥山さんの所は、まず両親の意見が割れていた。
医師や保育園や幼稚園の先生、療育の先生、親の意見が違うと進学先を非常に悩むことになると思う。子どもの進路を迷う親の為に、自治体には就学前相談があると思うのですが、それを受けても悩む人はものすごく悩むと思う。
支援学級相当なのに普通級に入れた時には受け入れ先の小学校の先生から、厳しい事を言われるかもしれない。



私の知っている人は、子どもがものすごい癇癪やパニック起こしたりして他のお子さんとだいぶ違うし、全体的な発達が遅くて普通学級は難しいんじゃないかと他人の私が見ても思うようなお子さんなのに、自治体の就学相談は一切せずに、就学前の健康診断で引っかかったら支援学級を考える。と言っていた人がいて、腰を抜かしそうになりました…。
しかも2人ね。
実際に小学校では普通に過ごせるのかもしれないのだけれど…
まぁ、いろんな考え方のご家庭があるということで。




息子は境界知能なので、小3の壁を乗り越えられるのか?
コミュニケーション能力が低いと思うので、いじめられそうで怖い。
先生に相談したり、掛け合ったりする機会が定型のお子さんに比べれば多くなるかもしれない。




普通学級が難しいと言われたお子さんを普通学級に入れるのなら、それなりに覚悟が必要だと思う。
少なくとも担任の先生や学校に多くを求めないほうがいいと思う。
定型発達でなかったり、発達がゆっくな子どもを育てるということは苦行だなと思う。
悩みは尽きません。